今でも僕のフォルダをぐちゃぐちゃにしていく。
8年の時を越えて、ついにバンドライブ初披露。
聴くドラッグ、7分15秒を震えてトべ。
MACROSS CROSSOVER LIVE 2019 at 幕張メッセ
M22 サヨナラノツバサ~the end of triangle
●歌詞について
声に出して詠みたい日本語。歌詞は「風」「命」「愛」のみっつを中心に進行していき、それらは「アルト」「シェリル」「ランカ」の属性であって、そこに絞って聴くと動詞の意味合いが違ってきます。もちろんこれは歌なので音もぜひ聴いていただきたいのですが、表現の女王であるMay’nの歌い方はCD音源の時点で桁外れであってなんだこれは…という域に至っているにも関わらず、ライブでそのステージを三段跳びで15歩くらい駆けあがっております。具体的に言うと「ヴァルキリィィ↑↑→アア↓→アア~~~~!!(アー→ハー↑!!!)」の音節。1日目は2番の開始あたりから僕はなんも見えなくなっていて、でもそれじゃダメだステージを見るんだ!うおおおお!!って目を開けたらMay’nさんが涙をこらえ(こらえられていない)、まちがいなく僕の知っている今までで一番のシェリル声でもって「」部分を歌いあげており涕涙に戻る。7分間でここは間違いなく背骨であり抒情的なピークがやってくるところなので、歌っている二人の感情が最高潮に達するのは聴いているファンでさえわかっています。わかっているからこそそれらが多少バックファイアして歌声を揺らしてしまったとしても何も言わない。前日までのTwitterを見ていたら、むしろそうなることを予見さえしてみんな会場に来ている。だがさせないのだこの歌姫は。今回のライブ演出は「空から降ってきた戦闘機が歌とともに黄金に光り出してあと数分で戦争が終わるらしい」という目撃者に我々観客を位置づけるという色合いが強かった。二人でFの舞台について話し合ったということはそういうことなんだろう。バジュラ星であの奇跡の軌跡を観測している一員でいさせてくれる、それがMay’n部長渾身のサヨナラノツバサでした。
そこから放課後オーバーフロウの歌詞が挿入されてくる構成もこの曲のすばらしいところでな、どうしてここでランカのソロが入ってくるのか?なんでだ???なんでなんだ!?!??って意味に劇場で上映中に気付き1度、CDで聴いて2度、ライブの演出で3度、こころが苦しくなりました。情景の中島愛、ここにすべてを詰め込んで畳みかけてきます。当然今回はランカ・リーとしてもその先を知っている状態での劇場版の追体験です。最終決戦前にランカちゃんはアルトくんに告白していますが、答えを聞くことを拒否しています。放課後オーバーフロウからサヨナラノツバサまで、ランカは幻想の恋人でいられたかもしれないのにアルトを導くために虹の橋を渡っていきます。僕らの最後の記憶ってこのころのランカなんですよ。星間飛行やSongbirdみたいな「好き好きアルトくん♪」からホシキラに至るとついに「愛」を知る女の子になっているのです。これはまめぐのバックグランドとも関係しているのでしょう。8年間の間に彼女は小さくないきっかけで短くない休止期間を挟んでいます。明らかに休止前と復帰後で歌が違います。恋は結果を求めるけれども愛にそれは当てはまらない。そんな変化を両方向から受け取った状態でサヨナラノツバサを歌われたらそら誰が聴いてもブレラお兄ちゃんになるでしょ???
色々と足りない。
●映像について
YF-29とVF-27、歌姫アタック、光の舞……
「♪夜明け前に輝かない生命はない」ってところで
明けの明星の名を冠するルシファーが覚醒するの
ありえんほどエモくないですか?
(国家予算を捨てる勇気を持て)
●ラストの演出
アルトくんの最後のセリフ、ランカのところはぼかしてたのに
シェリルのところははっきり聞こえた…!
(しゅきをあきらめないよ)
●MC / 部長
今でも新曲を出せてFのステージができることは本当にありがたい。
犬フェスのあたりからまめぐとまた一緒に歌えることが決まって、
ライオンだけじゃなくってずっと眠ったままだった劇場版の曲を届けたい!
その過程では今まで言えなかった不安もあった。
May’nとしてなのかシェリルとしてなのか、
劇場版にあらためて触れるにあたって
そこをやっとまめぐに打ち明けることができた。
だいたいこういう話の流れでオイオイオイ~~(涙)ってなってたところで
●MC / まめぐ
「シェリルじゃないときなんてなかった」
「同じタイミングで三十路になるじゃん?」
「Fの単独ライブやりたい~~~!」
「次につながる”ツバサ”へ」
オイオイオイ~~
――――
8年間、ただただ僕のうがった評価だと思っていましたが、
『サヨナラノツバサ~the end of triangle~』は
最高だった。
最高のままであった。
もうサヨナラノツバサは別れの物語じゃないんだ。
パッケージを出してください。